生物と夜
動物の中には、夜に主に活動するものと、昼に主に活動するものがいる。これをそれぞれ、夜行性、昼行性という。ヒトは元々昼行性動物であるが、火を使用し、さらに電灯などを用いるようになり、現在では昼夜を問わず活発に活動しているが、基本的には昼行性は維持されていると見て良い。
植物は光合成で生活しているから、基本的には昼間に活動するものと考えられ、中には夜間は葉を閉じるものもある。ネムノキなどが有名で、このような葉の動きを就眠運動という。花にも夜間は閉じるものが多い。これは傾性による。しかし、中には夜間に花を開くものがある。これらは、夜行性の動物を花粉媒介に利用するものと考えられる。
植物は、昼は光合成と呼吸をしているが、夜になると動物と同じように呼吸のみをするようになる。そのため、夜になると、昼に比べて大気中の酸素濃度はわずかに減少し、二酸化炭素濃度は増加する。野外においてはこの差はそれほど大きいものではないが、アクアリウムのようなほぼ閉じた環境では、影響も大きい。
暖地の砂漠では、夜行性の動物が圧倒的に多い。昼間は活動するには過酷だからである。植物においては、光合成は当然昼間に行わなければならないが、その時に気孔を開けては水分が放出されてしまう。そのため夜間に二酸化炭素を取り込むCAM型光合成をおこなうものが知られる。